海洋汚染が問題となっている中、使い捨てのプラスチック製ストローの取り扱いをやめていく動きが広がっています。
グローバルに展開する企業が多いようです。
このような動きがある中、日本が先進7か国(G7)首脳会議で、
「海洋プラスチック憲章」に署名をしなかったことが問題になっています。
いま、プラスチック製ストローの利用をやめていくことを表明している飲食店やホテルなどが増えています。
これは、海洋汚染を食い止めようという、世界の流れに沿ったものです。
企業は海洋汚染防止にいち早く対応することが、企業の責任だ、と発言している大企業もあります。
このように影響力のある大企業が率先して環境問題に取り組む姿勢は、大事なことと思います。
こうした民間の動きがある中で、国の行動はどうでしょうか。
この6月に先進7か国(G7)首脳会議があり、「海洋プラスチック憲章」が承認されました。
しかし日本はアメリカとともに、それに署名をしなかったのです。
日本といえば、これまではこのようなプラスチックのリサイクルなどを含む循環経済の分野では、
先導的な役割を果たしてきたようです。
日本が署名しなかったことによって、他の国からは疑問の声も上がったようです。
企業の動きに対し、国の対応はどこか後ろ向きのような印象を受けてしまいます。
なぜ、国はこの憲章に署名をしなかったのでしょうか。
日本の国内法がまだ整備されていないこと、社会に対する影響が予測できないことなどを理由としているようです。
例えば、スーパーのレジ袋など全国的に多く利用されているものを考えているようです。
このように国全体で需要がある場合、レジ袋の生産は企業の大きな収入源となるため、
そうした業界に対する配慮があるのではないかともいう見方もあります。
また他には、アメリカの影響があるともいわれます。
アメリカが署名を拒否したため、それに追随したという見方もあるようです。
これまで先導的な役割を果たしていた循環経済への動きに、後ろ向きになったような印象を世界に与えたこと、
諸外国にアメリカに追随する国だと思われてしまうことは、
どちらも日本にとって好ましくないことではないかと思います。
こうした動きについて、新聞やニュースでも取り上げられています。
プラスチックに関しては、資源枯渇や地球温暖化で問題になってきました。
そして、新たに海洋汚染でも大きな問題となっていることが知られるようになってきています。
こうしたことを知ることにより、さらに環境問題の改善の動きが広がることを祈ります。