厚生労働省が日本の100歳以上の高齢者の人数が6万9785人に上ったことを発表しました。
昨年と比べると2014人増え、48年連続で増え続けているようです。
こうした高齢者の増加の背景は医療技術の進歩や、健康であることへの関心の高まりがあると考えられています。
そして、出生数の多い世代がこれから100歳を迎えようとしているため、
100歳以上の高齢者の人数が増えることが予想されています。
健康寿命という考え方があります。
これは、健康状態に問題なく日常生活を送れている期間を指しているようです。
つまり、平均寿命との差の期間は、健康状態に問題があり、
日常生活に支障をきたしている状態が続いている状態を指すことになります。
2016年については、平均寿命と健康寿命の差は男性が約9年、女性が約12年と発表されています。
以前はどちらかというと長生きをしていること自体に価値があるようにされていたような印象がありますが、
徐々に、ただ長生きをしていればいいというわけではなく、
健康的な日常生活を送れる状態での長生きが大事だという意識が強くなってきたように思います。
医療技術の進歩による延命治療についての議論や、高齢者の増加による介護問題が社会的に大きな関心となったことが、
こうした長生きの在り方についての人々の意識の変化の背景にあるのではないかと思います。
このような流れの中で、多くの人ができるだけ長い間、健康に日常生活を送りたいと考えるようになり、
昨今の健康意識の高まりにつながっているのだと思います。
では、どのようにしたら、健康で長生きができるのでしょうか。
医師の牧田善二さんがその著書である
『医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』のなかで、
健康長寿の人が多く住む地域の調査をした文献をまとめています。
健康長寿者の多い地域では豆類をたくさん食べているといいます。
多種類の野菜をたくさんとる地域のほうが野菜の摂取が少ない地域に比べ長寿ということです。
野菜をしっかり食べることでビタミンやミネラルを摂り、
食物繊維が腸内細菌のえさになり腸内環境を整えることになるといいます。
ワインなどアルコールも体質に合うのであれば、たしなんだほうがいいといいます。
カカオ分が70%以上のチョコレートを食べることもいいようです。
赤ワインやチョコレートには強い抗酸化作用があるということです。
身体を重くしないで動きやすい状態を保つため、食べすぎないことも共通しているといいます。
身体的にも坂道の上り下りが多い生活環境で足腰が鍛えられているようです。
身体が続く限り重労働をしていることも共通しているようです。
そこで例えば家事など何か体を動かし続けることが勧められています。
生きがいを持つことも大事といいます。これはそんなに大げさなものでなくてもよく、
身の回りのことなど何かやることがあるというくらいでいいといいます。
徹底的な健康チェックを心掛けることや、信頼できる医者を見つけることも重要とのことです。
簡単に紹介すると以上のようになります。
これらを必ず全部やらなくてはいけない、と義務のように思ってしまうと、かえってストレスになってしまう可能性もあります。
無理なくできそうなものから、取り入れて試してみるくらいの気持ちで参考にするといいのではと思います。